中古住宅の流通の活性化
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中古住宅の流通の活性化
日本では中古住宅が欧米に比較して取引が少なく、また建物の価値が認められていないという声が多い。
日本では住宅を購入する際に、住宅ローンを利用することが多く、審査時の物件の評価方法として土地の評価を重んじる文化があることが一因と言える。
戦後の高度成長期に都市部に集められた人の住宅が大量に必要であったため、ニュータウンと呼ばれる住宅街が開発され供給されてきた。
郊外の庭付き一戸建てで子育てを行うという生活スタイルが確立し、都市部からどんどん郊外へ広がっていった。
昭和40年代以降、開発された住宅街がその役割を終えつつある。
過疎化に似た現象がニュータウンで起こり、中古住宅が郊外で余りつつある。
100年住宅など建物に価値を見出す文化に変わっていく時期に来ているのかもしれない。
不動産の担保の取り方が建物に価値を見出すためにも中古住宅の評価方法を確立する必要がある。
違法建築が中古住宅の取引には見られ、これらの物件をどのように評価し、どのように取り扱うかということも今後の課題と言える。
中古住宅の適正な取引はおおいに賛成したいと思う。