金利の高さ・安さの基準・・・住宅ローンの選び方
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金利の高さ・安さの基準・・・住宅ローンの選び方
ローンの金利の高い・安いの基準とは
住宅供給の背景・・・・1981年10月1日、日本住宅公団から、引き継がれ住宅・都市整備公団法により、都市地域の居住環境の良好な集団住宅及び宅地の大規模な供給や市街地開発事業を目的に設立されました。
戦後、昭和30年代から昭和40年代にかけて日本は高度成長期を迎えこれに相応するように勤労者向けに住宅の供給が行われました。
またこれらの住宅供給に対して公団の割賦金(分割払い)制度や住宅金融公庫の融資が大きな役割を担いました。
高度成長期が安定してきた昭和40年代には金利は5.5%前後を推移していました。
そもそも金利はこの成長に合わせて設定するもので仮にに今日2010/1/29現在1,000,000円手元にあったとします。
これからの一年で5%成長したとするならば
物価や所得もこれにともなって5%増加しているはずです。
つまり今日現在の1,000,000円では来年の2011/1/29には1,000,000円の物が、買えなくなっているはずです。
これに対応しているのが金利の性質といえるでしょう。
ではデフレの現在の金利はどうなっているのか?
もしマイナス成長で今後1年に、マイナス5%の成長(後退)となったならば、現在の借入金利5%にこの分を付加したものが、実質の金利になるのではないでしょうか?
インフレの時代・・・・高度成長期に1,000万円借りて、1,000万円の住宅を購入し10年後に3,000万円で売却したとするならば当初は1,000万円/1000万円で、100%の負担割合だったものが10年後には、単純に1,000万円/3,000万円で33%の負担割合に軽減されます。(実際には返済されているのでさらに割合は少なくなります)
デフレの時代・・・・上記とは逆3,000万円借りて3,000万円の住宅を購入し10年後に1,000万円で売却したとするならば当初は3,000万円/3000万円で100%の負担割合だったものが10年後には単純に3,000万円/1000万円で300%の負担割合になります。(実際には返済されているのでさらに割合は異なります)
経済成長によって金利の高低はその数値が持つ意味も変わります。
その行方をとらえて住宅ローンや各種ローンを利用したいですね。
現在の住宅ローンと優遇金利及び住宅ローン控除の一例
住宅ローン金利 2.475%(変動) 金利優遇 1.5% 住宅ローン控除 1%とすると 2.475%-1.5%-1%=-0.025%となります。
金利は実にマイナスとなります。 ????
つまり借入を起こすと0.025%おまけが貰えるということです。
しかし相対的にマイナス0.025%以上に年間資産価格が目減りした場合は高い金利と考えれるという少し複雑な金融状況であるといえます。
低金利時代だと呼ばれるバブル崩壊期以降、なぜこれほどの住宅ローン破たんや任意売却が増加しているのでしょうか。
※住宅ローンの低金利の要注意ポイント※
デフレ時代に金利は1%や2%と高度成長期の金利5%やバブル時代の金利7%などに比べると低金利や安いというイメージを思い浮かべがちです。
しかしよく、中身を検証してみるとインフレの時代であれば、資産価格も7%や二ケタ増加しており、これに対比して現在はデフレのため資産価格はマイナス5%や商業地などでは25%など、とても低金利でこれを補えるものではありません。現行の金利は決して「低金利」であるとはいえないのではないでしょうか。
これが住宅ローン破たんや任意売却が増加する一因ではないかと考えます。
借りることを基準にするのではなく、無理なく返済できることが重要です。
住宅ローンのことならお気軽にご相談ください。
専門のファイナンシャルプランナー(CFP®)がご相談を承ります。